2025年4月 FP相談テーマ紹介

みなさん、こんにちは!FPoffice結い代表の鈴木幸子です。新年度が始まる4月、どんな相談があったのか、早速ご紹介しますね!!

資産形成の前に、ライフプランニングが大事

テレビ局主催の資産形成セミナーに参加した方からのご依頼。無料の個別相談に申込み、提案された方法や商品に不安を覚えて、改めて相談したいということでご来社頂きました。

セミナーは将来のお金を考える良いキッカケになり、資産形成をしたいと思ったそうですが”何のために、いくらずつ、どのように”というところを明確にするには、ライフプランニングと金融知識が必要です。初回は現状把握とライフプランニング、2回目からは、既に備わっている仕組みとして、財形貯蓄や企業保険、確定給付年金や企業型確定拠出年金、更にはiDeCoやNISA制度、民間保険の仕組みについて学んで頂きました。

ライフプランニングをすることで、”将来のどのイベントのために、まとまったお金や毎月いくらずつ、どのような方法・仕組みで資産形成していけばいいのか”選択肢が見えてきて、”安心して”選ぶことができるようになりました。共働きの場合は、勤務先によって資産形成制度は違いますし、退職金の額によってもiDeCoやNISA制度活用の優先順位は変わります。

国会では年金制度での資産形成に、更なる税制優遇をする方向で話し合われています。今まで以上に資産形成についての選択肢は増えるので、”知らないリスク”が人生を大きく変えることもあると思っています。

個別相談だからこそ、詳細資料を確認しながら”私たちの場合は・・”と、自分事として検討できる。最初は資産形成に関してのご相談でしたが、回数を重ねるうちに家計のスリム化にもチャレンジ中。とことん賢くスマートな家計がもうすぐ実現できそうです^^

NISA、今から始めて大丈夫?

既存のお客様からも問い合わせが多かった今月、人災とも思えるトランプ関税に一喜一憂してしまう方も多かったのではないでしょうか?毎日のように二転三転する発言、市場は混乱しましたが、実態経済が一日で大きく変化するわけではありませんね。

もちろんこれからの政策によって、世界経済が変化していくことは間違えありません。ただ、そういった変化をも受取りながら長期的な視点で、預金以外の運用方法の選択肢としてNISA制度を活用しているのであれば、当初の投資方針を再確認しつつ継続ですし、今からNISAを始めることは、何ら問題は無いと私は思います。慎重になる今、NISA制度の成り立ちや目的などを学ぶいい機会かもしれません。

ただNISA口座といっても、投資方針も成果もバラバラです。NISAは証券口座の種類の一つで、NISA口座で運用して得た利益に対しては非課税、という特徴があります。更には、国内在住で年間360万円を上限として投資でき(生涯の保有上限は1800万円)つみたて枠や成長枠という投資スタイルに条件を設けた口座です。このように様々な条件がある口座ですが、投資成績は個人の投資方針によって変わります。

2024年年初、新NISAでアメリカや世界経済に投資を始めた方、是非とも当初の投資方針を再確認ください。あるいは「なんとなく始めた、今になって不安」という方は、ご相談にお越しくださいませ。

弊社では、ネット証券をご自身で開設運用・管理ができるようにサポートしています。生涯付き合う口座ですから、自分で管理できるのが一番ですし、経済や税制など暮らしとお金を考えるきっかけになり、とても良い効果があると思っています。

家族信託と遺言でできること

個人経営で行っていた事業を法人化、相続人の一人が後継者です。後継者の意向としては「相続財産はぴったり法定相続分で分ければいい」とのこと。プラスの財産が多い場合、他の相続人にとってはありがたいことですが、財産に不動産多い場合、予め対策が必要です。

現在所有している不動産を生前に整理したい、それは自宅も含めて、現金化して分けられる財産にした上で、相続を迎えたいとのこと。大仕事です。途中でご本人や配偶者が認知症や加齢によって意思表示ができない場合、生前に不動産を売却することができなくなってしまいます。そこで生前の売却という意向を実現すべく、司法書士と共に家族信託を検討することになりました。受託者を誰にするのか、何をどのように信託するのか、これから打合せが進みます。

同時に遺言の作成も検討が必要です。ご本人と相続人のご意向が実現するのが、相続前でも後でも、スムーズな手続きのためには、ご本人と配偶者の家族信託や遺言といった対策が必要です。

生前に相続のことを考えて、家族で話し合いをすること。そして、それを実際に行動に移すプロセスにおいて、考えが変わったり深まったり、家族への想いが強くなったりするのではないでしょうか?このプロセスが何よりも大事なもの、人生を振り返る良い機会になるのではないかな、と思っています。FPとして関われる部分は限定的ですが、寄り添いながら進めて行ければ幸いです。

まとめ

新規の相談件数は少な目でしたが、手厚くサポートする事案が多く、やりがいを感じています。こういった毎月の事例紹介を書いたり、顧客からの感想・クチコミなどから、FPとしてどのように役に立てるのか、考える機会が増えています。ひとことに”暮らしとお金の相談”といっても守備範囲は広く、税金・年金・保険・資産運用・不動産・相続の相談における上質の追求をしていくと終わりはありません。引き続き、顧客の一番身近な相談相手として、課題を自分事として関わり続けて行こうと思っています。